「妙に大人受けのするプレーが増えたな・・・。」
です。
スペースへドリブルしたり、逆サイドのチームメイトにパスをだしたり、スルーパスを通したり、
もちろん、上手くいくことばかりでなく、むしろ失敗だらけで、たまーにまぐれで通ることがあるくらいの精度ですが・・・。
子どもはなんとも思わないかも知れないですが、わたしは「おっ?!」ってなります。
わたしが親ばか目線でばかりで見てない限り、きっとわたし以外の大人だって「おっ?!」って思う・・・はず(笑)
似たようなプレーをするチームメイトがいますが、彼らと共通しているのが「サッカー観戦好き」なところです。
サッカー観戦に特段興味がなくても上手い子は上手いです。
ただ、ちょっとうまいのベクトルが違う気がします。
海くんのチームの場合を参考に言うと、サッカー観戦しなくても上手い子のドリブルは直線的です。
相手チームが邪魔をしようが鍔迫り合いを制してガンガンにゴールに近づいていくスタイルです。
サッカー観戦好きな子たちは、鬼ごっこのように相手のいないスペースへボールを運ぼうとします。
もしくはパスを選択しがちです。
今にも奪われてしまいそうな状況での苦し紛れのパスではありません。
送るべき場所、相手を選んでのパスになります。
それまで散々お団子サッカーを見てきた大人たちが、どフリーの味方へのパスを見ると、急にサッカーらしくなったように見えて「おっ?!」となるのです。
わたしは、海くんが急にサッカーっぽいことをやるようになったので、とても楽しく試合を見れるようになりました。
・・・なのですが、
海くんのプレーが効果的かというと全くといっていいほど効果はないです。
まず「ゴールに直結しない」です。
どフリーの選手にパスを通したところで、トラップが甘かったり、もたついたりすればすぐに囲まれてしまいます。
どフリーで受けても、そのビッグチャンスを活かしきれる土壌がないのです。
これは、海くんが上手くて、チームメイトが下手だと言いたいわけではなく、
海くんこそどフリーでもらっても、まだまだ何もできないのです。
オフザボールのときに「自分にパスがきたらどうするか」を考えられる子が海くん自身も含めてチーム内におらず、
いわゆる大人受けするサッカーは一手まで。
二手目、三手目をうてる子がテームにいません。
だから、「ゴールに直結しない」です。
それに対して、ゴリゴリ前に押し倒すサッカーは、自分でゴールまで完結することがあるので依然としてまだまだ通用します。
まぁ、強豪チームなんかは違うのかもしれませんが、いわゆる普通かそれ以下のレベルな海くんのチームは、そんな感じです。
海くんのチームに、二手目、三手目をうてる選手がでてくれば、また評価は変わってくるかも知れません。
その日がくるのを信じて、海くんには一手目を打ち続けてほしいです。