珍しくミニゲームで要所でフリーズしてコーチングするスタイルで練習してました。
漏れ聞こえる指導内容から察するにパスも選択肢に入れて動きなさい、というものです。
海くんの所属するチームは、みんなボールをゲットするとたいていドリブルを仕掛けていきます。
監督やコーチの指導というわけではありません。
たんにドリブル大好きっ子が多いのだと思われます。
海くんと、あともう1人のチームメイトがたまにパスを選ぶかな〜といった感じです。
その2人は、普段からよくプロのサッカーの試合をよく見ている2人です。
その2人でさえも、優先される選択肢は基本ドリブルです。
みんながみんなドリブルするので、何人かの相手に取り囲まれてボールを奪われるのがいつもの展開です。
そんなチームですが、海くんは、ポジショニングを良く褒められます。
守備から攻撃に転じる際の切り替えの早さや、スペースを探して走って声を出すことから褒められることが多いです。
確かに、同じくらい切り替え早い子が、海くんを見てすぐにパスしてくれればチャンスになったのにと思うようなこともたまにあります。
そんな海くんの動きを見て、「海くん、ナイスポジショニング!」と声をかけてもらっています。
褒めてもらえることは嬉しいのですが、実のところ、わたしはちょっとだけ違和感を覚えています。
海くんのポジショニングは、海くんが主役になれるようなところばかりなのです。
主に広いスペースとサイド際です。
パスを受け取ったあと、ドリブルしてゴールまで行きたい気持ちがとてもハッキリと現れてます。
ですが、チームに海くんのいるところまで繋ぐ技術がないので、
「ナイスポジショニング!」と声をかけられるけど、パスは来ないで終わります。
やってることは間違ってはないけど、毎回上手く行ってないんだから、次の策が海くんから出てこないとチームとしての力は上がってこないように思います。
パスコースを作る動き、距離感、声を掛けるタイミング。
微妙な力加減で非常に難しいところですが、パスが来ないのであれば、パスを呼び込む動きを工夫してほしいところです。
海くんには、「自分がパスを欲しいところに動くだけじゃなくて、味方がいて欲しい場所に動けるようにしてごらん。」と伝えました。
海くんは「難しそうだね。」といって、眉間にシワを寄せています。
確かに難しいなぁと思います。四年生になって、海くんの課題がどんどんと複雑になっていることは確かですが
反面、サッカー少年してるなぁなんてしみじみ思ったりします。