海くんのチームには、めっちゃ上手い子が2人いて、海くんと同じか少し上手いくらいの子が2人いて、お世辞にも上手いとは言えない子が3人いるようなチームでした。
めっちゃ上手い子は、全国常連チームに所属するような実力である一方、チームには積極的にボールを追いかけることができない子もいて、レベルが極端にバラバラでした。
周りのチームも似たような構成で、サイドバックとして出場した海くんは、全国常連の強豪チームに所属する子とのマッチアップが多かったです。
当然やられもしましたが、同じくらいボールを奪い切るシーンもありました。
何度も切り返される度に、しつこく食らいついて、最終的に身体を入れて奪い切る感じがとてもカッコよかったです。
なかなか少年団チームにいて、全国レベルの子とサッカーすることはないので、とても有意義だったなと思います。
なんだかんだ積極性のない子のカバーリングまでして走り回って、大会後は疲労困憊の様子でした。
終わったあとに、わたしのもとに来て、
「ちゃんと積極的にプレーしてくれない子がいてさ!」
と愚痴り始めます。
「海くん、気持ちは分からないでもないけど、ちょっと前まで君もそんな感じだったよ。」
と言うと、
「ん〜〜〜!そうか〜〜〜。」とのリアクションでした。
海くんの周りのチームメイトは、みんな優しい子ばかりですが、
それでも、かつて海くんが消極的だったときは、きっと多少はチクリと厳しいことを言われることもあったはずです。
そんなことを思い出したかどうかわかりませんが、海くんは愚痴るのをやめました。
サッカーだけでなく、心も成長していることが感じられる大会になりました。
心技体全てバランスよくこのまましっかりと成長してくれると良いなと思います。