2度目の緊急事態宣言が敷かれる前のときの話になりますが、
いつもの内輪の紅白戦ではなく、他のクラブチームとの試合です。
その練習試合の一週間くらいまえに「もうすぐ試合だね。」と伝えると
海くんは自分のポジションを気にしているようで、
そのとき、あれこれ考えていることを話してくれました。
DFは苦手だからやりたくない
海「ポジションは決まってるのかな?」
私「さ〜?当日に誰が来れるかにもよるし、コーチが決めると思うよ」
海「ぼく、FWかMFかGKやりたいなー。」
私「あれ?DFは?嫌なの?」
海「うーん、苦手なんだよね〜。」
練習を傍から見てると、どこでもおんなじくらい下手っぴに見えますが、
本人的にはいっちょ前に得意不得意の意識があるようです。
子どもの「苦手」は「嫌い」に似てる
私「ボール奪うの苦手なんだ?」
海「やっぱりゴールするのが好きだよ」
海くんの「苦手」は「嫌い」なものとほぼ等しいようです。
好きなことは例え苦手でもやりますし、
そもそも苦手という意識がない。
苦手とわざわざ表現するのは好きではないということです。
では、なぜDFが嫌いなのか。
推測するに、イメージの問題と思います。
幼いながらに、得点に絡む=ヒーローの図式がわかっているようです。
メディアから注目されるのは、いつもFWかMFです。
DFが注目されることは少ないです。
2010年、2014年のワールドカップのDVDを繰り返し繰り返し見てる海くんは
そのことをよく知っています。
DAZNのダイジェストも、得点シーンやDFが崩されたシーン、キーパーのナイスセーブは出てきます。
ですが、DFのいぶし銀のプレーは編集でカットです。
大衆向けに発信された情報からは、DFの魅力を伝えられる機会が少ないです。
ディフェンスの大切さを説く
海「だから、ポジションはDFじゃないところがいいな。」
私「そうか〜。でも例えFWでも、ディフェンスするんだよ。」
海「そうなの?!」
私「そうだよ。チャンピオンズリーグ決勝戦でネイマールが走ってボール追い回してたでしょ?」
海「あー、そうだった!」
私「海くんいつもクラブチーム練習の3vs3で何点入れたって教えてくれるけどさ。」
海「うん。」
私「今度はボールを奪った数も教えてよ。」
海「なんで?」
私「得点を入れるのと同じくらい大事だからだよ。」
海「そうなんだ。わかった!数えてみる!」
肝心なポジションについては、あえてDFになっても海くんの経験としては良いかも知れません。
自分のやりたいことではなく、他人(コーチ)から与えられた仕事(ポジション)をすることになりますが、
つくづくサッカーは社会の縮図だよなぁと感じます。
逞しく育ってほしいです。
試合のことについては、また別記事で触れたいと思います。