りっくんが家の中でバカスカボールを蹴って母ちゃんの雷が落ちた際、
私は半分呆れながらも「(これだけ好きなら)りっくんはサッカー上手くなるなー」と言ったとき
海くんが言った言葉が忘れられません。
「りっくんは、きっと僕よりうまくなるよ。」
その言葉を発した感情は
海くんは、どちらかというと、「自分はサッカー上手い」と信じ込んでいたタイプでした。
いや、下手なんですけど、ね。
ただ小さい頃って思い込みがあって、大人も下手に否定しないですし、
ほっといても現実を直視するときはいずれ来るので
小さい頃はそれで良いと思ってました。
そんな自信過剰なはずの海くんが発した言葉は、どこか悲しげで、
「そんなことない」って否定してほしいような感じに聞こえました。
「どうしてそう思うの?」と聞くと
「僕がりっくんくらいの年の頃、そんなに上手くなかったもん。」と言います。
その劣等感はどこからきたのか。
確かにりっくんは海くんよりセンスが多少あるように見えます。
ただ、それは海くんというお手本が身近にいるという環境があってこそ。
ですが事情はどうあれ、私のそういった思いが知らず知らずのうちに伝わってしまったようです。
海くんにとって、りっくんはお互いを高め合う間柄であって
本来はそんな劣等感は感じてほしくありません。
海くんやりっくんの前での接し方、褒め方をもう一度見直す必要があります。
実際にはどうなのか
実際には、お互いがいい影響を受けて成長しています。
私が外行ってボール蹴ろう!といって海くんが気乗りしないときでも、
りっくんが「行く!」となれば、
海くんも「やっぱり行く!」となります。
海くんにとって、私と二人じゃ気乗りしないことでも、
りっくんがいることによってテンションが上がります。
サッカーが楽しくなり、ますます練習します。
また、逆のパターンで、海くんがりっくんに与える好影響も多々あります。
年上の人とサッカーを一緒にするだけで学ぶことは多いのです。
りっくんがうまくなるほど、海くんも二人でうまくなることを教えて、
一緒に上手くなるんだよと伝えてあげたいです。