どのくらい好きかというと、
Jリーグでシーズン通して好きなチームの観戦をして、
家にいるときは人形使って空想でサッカーして、
リフティング5分、ボールタッチ5分を毎日日課としてこなして、
休日は必ず私を誘って公園でサッカーして
・・・くらいに好きです←伝わりづらい(笑)
もちろん、スクールやクラブチームの練習も毎週ウキウキして通っています。
ただ、サッカーをするより観るほうがずっと好きなようで
身体を動かして練習したい!!より先に、Jリーグの試合を見たい!が必ず先にきます。
それでも将来の夢は「サッカー選手になりたい。」です。
実力も伴っていませんし、たまに「サッカー選手になりたいなら、もっと練習したら?」と言ったりしますが
いまのところ、そこまで積極的にはなれていません。
口だけ星人健在です。
やる気のない練習
ある時期のクラブチームの練習で、海くんが全く走れていない期間がありました。
ディフェンスするときも、くらいつくというより、ノタノタついていってすぐ諦めて他の人に任せたり、
コートの外に出たボールも自分で取りに行かずに人任せにするなど傍から見てだいぶ酷い状態でした。
練習後にディフェンスに関しては毎回、「もっとちゃんと走って食らいつかないと取れるボールも取れないよ。」と会話しますが
海くんは「つい忘れちゃう・・・。」
の繰り返しです。
「なんでそんなことも出来ないんだ!」と喉まで出かかりますが、
それだけは言ってしまったら駄目だと言葉を飲み込んでました。
気分が乗らない時もあるし、もうすこし精神的に成熟してくれば自分で悪いところを気づいてくれるようになるさ・・・と。
それでも海くんの練習の姿勢が直ることはなく、とうとうコーチからもディフェンスに関する指導がありました。
「ほら!全然ドリブルの邪魔をできてないぞ!」
海くんはその日もたらたらと歩きと走りの中間くらいでディフェンスします。
(忘れちゃって出来ないっていってたけど、言われてても出来てないじゃん。何を考えてるんだろう・・・。)
我慢していたものが沸々と私の中で熱くなっていくのが分かります(汗)
とうとう怒りが爆発した
帰りの車中、努めて冷静に(?)、海くんに聞きます。
私「海くんは、父ちゃんと1vs1してるときよりクラブチームで練習してるときのほうがディフェンスするの苦手そうにしてるね?(←遠回し(笑))」
海「うーん。そうかも知れない。」
私「なにか理由はあるの?」
海「みんながいるから?」
私「いや、『いるから?』って聞かれても父ちゃん知らんし。」
海「・・・みんなに任せちゃうんだよね。」
私「ふーん。今日はコーチに何を教えてもらったの?」
海「別になにも〜?」
私「いやいや、何か色々教えてもらってたでしょ。」
海「覚えてないな〜。」
私「・・・今日、練習してここが成長できた!ってことある?何でもいいから。」
海「ん〜。無いかな〜。」
私「(かなりイライラ)あのね!クラブチームの練習だってお金かかってるんだよ!そんな学ぶ気ないならもう行かなくていいよ!」
私は海くんに雷を落とします。
海くんは、やってしまったみたいな顔になっています。
私「今日だってコーチからディフェンス出来てないって言われてたでしょ!なんであんなやる気なく走ってるの?!」
海「・・・」
海くんは目に涙を溜めて、何も言葉にならない状態です。
言い訳すら出てこない海くんにガッカリした私はそれ以上話すのをやめて車中最悪なムードで家まで帰ってきました。
何を分かって欲しいのか整理した
家に帰って沸騰した頭の中を整理しました。
これまで海くんは、リフティング100回を達成したし、ボールタッチだって継続していて
ボールコントロールはどんどん良くなっていることはわかっています。
精神的に幼いところがあるので、個人で成立するクローズドスキルは向上しても
対人のオープンスキルは、しばらくは下手っぴのままだということは理解しているつもりでした。
また、「やる気がない!」なんて叱り方は良くないとも思っていました。
親に怒られるから一生懸命走るなんてことは有ってはならないと思っているからです。
そうは思っても、募るイライラはなんなのか。
暫く考えて、海くんに伝えたい言葉を整理しました。
親は子どものサポーター
私「海くん、ちょっとここに座って。」
海くんは、暗い顔で黙って私の前に座ります。
私「海くんは、ガンバ大阪が好きだよね。」
海「うん。」
私「ガンバ大阪が練習もせずに試合を負け続けたら、どう思う?それでも好きでいられる?」
海「・・・そんなの嫌だ。」
私「今、父ちゃんはそんな気持ちだよ。」
海「・・・。」
私「海くんがサッカー上手くなりたいって言うから、父ちゃんは応援してるんだよ?だからボールを買って、月謝払って、海くんが練習に通えるようにしてるの。わかるね?」
海くんは黙って頷きます。
私「練習行って一つでも海くんが何か学んでくれれば良いんだけど、ただ無駄に過ごしてるようじゃ父ちゃん応援する気無くなっちゃうよ。」
海くんは声を出さないように泣いています。
私「また父ちゃんに海くんのことを応援させてよ。サッカーでもサッカーじゃなくてもいい。自分が好きだと思うことに打ち込んで見せて。そしたら、また父ちゃんは海くんのことを応援するから。」
伝えたかったこと
これまでブログで度々触れてきましたが、主体性を育てたい一心で自立して練習するように、
あえてうるさく言わないことを心掛けてきました。
ですが、主体性を育む一方で、海くんに孤独感を与えてしまっていたのかも知れません。
考えてみれば、自分一人でサッカー上達のためにコツコツなんて、小学二年生に期待するのはちょっと無理があります。
いや、できる子にとっては、なんてことないのかも知れませんが、少なくとも海くんにはハードルが高かったなと。
そんなことを思いながら、私が頭の中で整理して伝えたいと思ったのは、「私が海くんの夢を応援してる」ということでした。
「怒られるからやる、やらされる」のは間違っていると思いますが
「応援してくれる人がいるから頑張れる」のはいいんじゃないかと。
自分のためだけに頑張るのは大人でも難しいし、子供ならなおさら難しいんだろうなと思います。
過度に期待をかけて、プレッシャーを与えてしまっても良くないですが、
サッカーをする環境が当たり前ではなく、応援してもらっているからそこにあることを教えるのは良いことなんじゃないかと考えました。
そして、何より一人で頑張っている訳ではないんだよと伝えてあげることが海くんにとって励ましになるのではないかと考えました。
「父ちゃんに応援させて」と言われた海くんは「うん。」と頷いてくれました。
海くんがどういう受け止め方をしたのかは分かりませんが、
どんな選択をしても応援したいと心から思えるようにしたいです。