試合でボールを持ったときに、いつもの動きができなくなるのは、やはり余計な力が入っているからと感じています。
視線が下がり、足だけで蹴ろうとするので、何でもないところでタッチミスしてボールを失います。
とにかく脱力!と本人もテーマに挙げて臨んだ先日の試合のこと、
自陣で仲間からのパスを受けて、ボールを持った海くんが相手陣内にポッカリあいたスペースに走っていきます。
プレスがそんなにきつくなかったので、顔が上げて、周りを見ながらユラユラと走る海くん。
真っ直ぐライン際を上がるのではなく、スペースを選びながら曲線的にドリブルします。
まわりの相手選手は自陣に戻りながらも(誰が奪いに行くの?)と迷ってそうな感じでした。
相手にとって迷いが生じやすいルートを選んでたと思います。
そのうちに後ろから猛追してきた相手が奪いに行きますが、そのときの海くんは視野も広く取れていて、落ち着いてワンタッチで切り返してかわします。
そこまでトロトロ走っていた海くんは相手陣地中央でボールを持ったまま、走るのをやめてとうとう歩き始めました。
一度かわした相手が再びボールを奪いに来ます。
一瞬それより早く海くんがスルーパスを出します。
おおー!!か、完璧だー!!
と思ったのもつかの間、
脱力しすぎてパスが弱い!!(笑)
あっさりカットされて海くん劇場は一瞬で終わりました。
試合後に、海くんから「リラックスしすぎたかな??」と聞かれたので
「いや、いいよ。自分でもリラックスしてる感覚はあった??」と聞くと
「うん。もう休んでるような気持ちになったよ。」と返ってきたので
「そう(笑)でも、視野もしっかり取れてたし、最後のパス以外は良いタッチしてたよ。その感覚忘れないで。」と伝えておきました。
海くんのチームは、常に速攻!なので、試合を通してみると、そのプレーだけ異質に見えました。
コーチたちにそのプレーがどう映ったかわかりません。
もしかすると、怠慢なプレーでチャンスを潰したと思われてしまったかも知れません。
(せめて、最後のパスが通ってれば、悪い印象抱かせなかったのにな〜)なんて思ってしまいます。
ただ、他のチームでは見ない光景ではないですし、なにより顔を上げながらプレーしないと個人として上達するのが難しくなるし、このままで良いと伝えたことは間違えてないと感じています。
顔を上げて、複数の選択肢を持ってプレーすることを大事にして、選択肢を選択する経験値を積んでサッカーというゲーム性を理解してほしいです。