周囲からは、「もっと判断を早く!」と言われ続けてきました。
わたしは、海くんに「選択肢を持って判断することはいいことだ。」と言い続けてきました。
トロく見えたとしても、選択肢からより良い選択をするのに手間取っているのだとしたら、それで良いと。
考えることを止めてしまったら、サッカー選手としての成長も止めてしまうと考えたからです。
むしろ、そのトライをし続けていれば、判断速度は後からついてくると信じていました。
今のところは、正直それが正解だったか分かりませんが、ここ最近の試合中のコーチングの傾向としては、
「判断早く!」より「闇雲に蹴るな!」が多くなってきました。
低学年では前にボールを蹴っ飛ばすことが積極性もあって、安心感もあって、良いプレーに映っていたのが、
高学年では、同じプレーを見ても、自分の場所でボールを失うことを恐れた消極的なプレーに映ります。
最近の試合で、海くんがミドルサードのハーフレーン付近でボールを奪ったときに、すぐそばのサイドレーンに味方がいたため、「サイドへパス!」と味方からの声がかかりました。
海くんは、ボールを持ったまま前方中央へ視線を送ったため、パスコースを防ぎつつ、海くんに相手選手が集まってきました。
その瞬間に、海くんはサイドレーンいた味方にパスを送ります。
自分に相手を引き付けた分、より空間に余裕を持った上でサイドにいた味方はパスを受けることができました。
空間的なことだけでなく、時間的なことも考えられた良い判断だったと思います。
もちろん、毎回良い判断ができているわけではありませんが、一貫性を持ってやってきた成果は徐々にでているかなと感じます。
最近ハマってきたターンとキープを活かして判断力をつければ、サッカーの楽しさに気づいてくれるんじゃないかなと思っています。
今後の海くんの成長に期待します。