色々とそれを改善するためのことを試してきましたが、「これかな。」と、ほんの少し手応えを感じた方法が、
「ボールに触ること」です。
プロであっても、例えばチームが防戦一方で、トップの選手に全くボールが入らないようなときに、本来のいるべき場所より、降りてきてしまったり、敢えて得意でもないところでボールに触ったりします。
そんな状況を解説者は「触りたくなって下がってきちゃうんですよね。」とあるある風に教えてくれます。
プロでもそうやって調子を整える人がいるなら、海くんにも通じるところはあるのでは？と思ったことがきっかけです。
ボールを触って自分のリズムに乗ることで、自分の力を発揮しやすくなるよ。と、海くんに伝えています。
海くんは、同じ試合でも、前半より後半に好調になる傾向があることからも、この方法の有効性が伺えます。
ボールを触るのに必要なのは、ちょっとした工夫と勇気です。
顔を相手と相手の間に上手く出して、パスを引き出して、シンプルにフリーの選手に送る。
こうしたちょっと気の利いたプレーをしつつ、リズムに乗れれば、一石二鳥だなと思います。
このボールに触ってリズムに乗ることを意識するようになってから、逆に始めのプレーの危うさが明確になってきました。
どことなく最初のワンプレーはトラップやパスが危ういです。
ですが、ボールに何度も触るうちに、しっかりしたプレーになっていきます。
はじめは、足元がおぼつかない状況だったのが、それでもなんとかボールに触って、プレーを重ねるうちに自信を掴み始めて安定してきます。
自信は「持て。」と言われて持てるものでもなくて、自分の内部から沸き起こってくるものなのだということが分かります。
「何度かボールに触ってプレーをするうちに安定する」という自分の特性を理解していくうちに、自分の力を発揮しやすくなるようになってくのではないかと感じています。
