「シュートしてゴールを決めたとき!」
と答えが返ってきました。
この答えは昔から変わりありません。
「ドリブルで抜いたとき〜とかないの?」と聞くと
「あまりドリブルしない。」との答え。
理由を聞くと
「だって、ボール獲られるのが怖い・・・。」
私は思わず耳を疑いました。
クラブチームを辞めて、海くんが同級生とサッカーするのを見なくなってからしばらく経ちますが
まさか、そんな恐怖感が出てきていたとは。
「味方のゴールキックの時とかどうしてるの?下がってボール受けに行くでしょ?」と聞くと
「自陣で受けると怖いから下がらないようにしてる。」とうつむき加減の海くんが答えます。
この答えには、私もかなりショックを受けました。
少なくとも地元強豪クラブチームのセレクションを受けた時は何度も下りてキーパーからボールを受けていました。
ハッキリと実力差のあるメンバーの中でその位置でパスを受けるのはとても勇気がいるだろうと、海くんのプレイにちょっとだけ感動していた記憶があります。
前回の続きです。 セレクションは大きく分けて次の種目で行われました。 ・リフティング ・コーンドリブル ・トラップ&シュート ・ミニゲーム 全体を通しての印象は、やはり力の差は歴然としていたことでした。 サッカーへの意識が高く、動きが機敏で上手い子ばかりでした。 海くんは、今のスクー
海くんのその勇気がいつの間にか無くなっていました。
何がきっかけで勇気をなくしたのか分かりませんが、私も小学生の時、自分のゴール前でパスを受けたくないと思っていたので、海くんの気持ちはとってもよく分かります。
ただ、私の場合と海くんとは違います。
海くんには技術があります。
親子練習での海くんのボールキープや運ぶドリブル、パスの技術を見てれば
そう簡単にボールを取られるはずはないと思ったので
「いつも、どんなふうにボール獲られてる?」
と聞くと、暫く考えて、無言になって、何故か泣き出してしまいました。
(責めてるように聞こえたかな?)と思い、「なんでもいいから自分の言葉で伝えてごらん?」と聞いても状況は変わらず。
その日はもう夜遅かったので「また今度話そう。」と寝るように伝えました。
海くんから理由を聞けなかったので想像でしかありませんが、足りないのは心かなと思います。
絶対に取られない。絶対に守り抜く。
そんな気持ちがあれば、下手っぴながらも技術は多少ついてきてるのでそんな簡単にやられないんじゃないかなと思ってます。
技術は勉強して伝えることができますが、心の育成は本当に難しいです。
今の所、本人のブレイクスルーを待つのみになってしまっています。
打つ手がないと焦ってしまいますが、心の問題に焦りは禁物です。
じっくりと問題解決に取り組む必要がありそうです。